高尿酸血症(痛風)
大津市の内科・消化器内科の林内科クリニック|B型肝炎
高尿酸血症(痛風)
高尿酸血症(痛風)とは
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高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が慢性的に高くなっている状態をいいます。尿酸は体内のプリン体という物質が分解されることで生じますが、通常は腎臓から尿として排泄されます。しかし、尿酸の産生が多すぎたり、排泄が十分に行われなかったりすると血液中に尿酸がたまり、やがて結晶となって関節や腎臓に沈着します。
その代表的な症状が「痛風発作」です。足の親指の付け根などに突然激しい痛みと腫れが生じ、歩くことも困難になるほどの強い痛みを伴います。発作は数日から1週間程度で自然におさまることもありますが、再発を繰り返すうちに関節が変形したり、腎機能障害を引き起こしたりすることがあります。
さらに高尿酸血症は痛風だけでなく、尿路結石や腎臓病のリスクを高めるほか、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気にもつながります。そのため「痛みが出ていないから安心」と考えず、尿酸値が高い時点でしっかり管理することが大切です。
高尿酸血症の原因
高尿酸血症には大きく分けて、尿酸の排泄低下型、産生過剰型、そして両者が重なった混合型があります。日本人では排泄低下型が多いとされています。
原因としては、プリン体を多く含む食事(肉類、魚卵、アルコールなど)、過度の飲酒、とくにビールや日本酒の摂取、肥満、腎機能の低下、そして遺伝的体質などが挙げられます。
治療と生活習慣改善
急性の痛風発作時には、抗炎症薬を用いて痛みや腫れを抑える治療が行われます。発作が落ち着いた後には、再発や合併症を防ぐために尿酸値を下げる薬を継続的に服用する必要があります。
生活習慣の改善も欠かせません。プリン体の多い食品を控えること、アルコール摂取を控えること、水分をしっかり取ること、肥満の改善や適度な運動を心がけることが有効です。特に肥満は尿酸値を上げる大きな要因であるため、体重管理が重要となります。当クリニックでは、食生活や生活習慣のアドバイスを個々の患者様に合わせて行い、薬物療法とあわせて総合的にサポートいたします。